元ホテル総支配人が伝える「結婚式・披露宴の賢い費用節約術

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たろうくんとはなちゃんの結婚準備物語


第5話:持込み料の賢いかわし方

 

結婚式・披露宴の費用が高くなる大きな原因の一つに「持込み料」があります。新郎新婦の希望に沿った結婚式・披露宴を適切な費用で行うためには、この理不尽な持込み料を避けてうまく立ち回る必要があります。その対処方法を学んで賢く節約するようにしましょう。


ねこ物語1
はなちゃん・たろうくん

    • こんにちは、おじさん。

GMおじさん

    • やあ、いらっしゃい。

はなちゃん

    • おじさん、前回は見積書についてお話ししていただいたけど、今日はどんなお話しですか?

GMおじさん

    • 今日は「持込み料」についての話ですよ。前回(第4話)のときに見てもらった「見積書モデル様式」にも持込み料が入っていたのを覚えているかい?

たろうくん

    • はい、覚えています。確か「衣裳」とか「写真」とか、あと「引出物」なんかのアイテムにも入っていたと思います。

Gmおじさん

    • よく覚えているね。それじゃ、持込み料というのはそもそもどうして出来たと思う?

はなちゃん

    • 持込みしないようにという目的でしょう。でもなぜ持込みをしてはいけないのかしら?

GMおじさん

    • 持込み料が課せられるのは主に「衣裳」「写真」「装花」「司会」「印刷物」「引出物」が多いんだけど、どれも式場の指定業者または提携業者が入っているアイテムだよね。

    • おじさんがホテルで働いていた頃は「衣裳」と「引出物」以外は持ち込みは殆ど無かったんだ。けど今は婚礼に関連した商品やサービスが充実してきて、提携業者だけでなく色んな業者が乱立するようになってきた。だから式場は提携業者を守るためにも「持込み料」で歯止めをかけようとしているんだね。

GMおじさん

    • そもそも提携業者と呼ばれる人たちはどうしてその式場と提携するようになったかをお話ししますね。

    • 式場やホテルは婚礼関連の商品・サービスを取り扱う提携先を決めるときに「契約料」あるいは「権利金」という物を徴収するようになっています。この「契約料」「権利金」は家を借りるときに支払う「敷金」と良く似た内容で、「あなたの商売を優先してあげますから、その見返りにお金を預けなさい」といって徴収するものです。もちろん契約満了後には返金されるのですがこの「契約料」の相場も決して安くはなくて、おじさんのいたホテルでは衣裳店や花屋さんからそれぞれ1000万円の「契約料」を取っていました。ビックリですよね。

    • 提携業者はこの契約料があるので「他の衣裳店からの衣裳持込みはしないでほしい」と主張することができます。式場は提携業者との契約が有るので、持ち込みを極力押さえてお客様が提携業者から購入するように誘導します。そしてお客様が持ち込みをしようと考えないように「持込み料」を示してけん制するのです。もちろん、持ち込みをされると提携業者からの手数料が式場に入らないことも、「持込み料」にこだわる大きな理由ですね。

はなちゃん

    • ふ~ん。提携業者も「契約料」まで払っているんだったら、その言い分ももっともだわよね。でも、この話の中にはお客様のことが何にも考えられていないんじゃないかと思うんだけど。式場も提携業者もまずお客様のことを考えるべきだと思うけど。そうだよね、たろうくん。

たろうくん

    • うん。事情は分かるけど、もっとお客様を一番に考えるほうがいいと思う。

GMおじさん

    • そうだね。だから最近は少しずつだけど「持込み料は無し」という式場も増えてきているから、だんだん変っていくと思いますよ。

    • さて、そういうことを前提にして「持込み料のかわし方」についてお話しします。

 

引出物

GMおじさん

    • 先ほど言った婚礼アイテムの中で「引出物」は最近ではほとんど持込み料が取れなくなっています。それは外部の業者で「カタログギフト」を使って結婚式のゲストに選んでもらい、後で配送するというやり方が出てきたため、式場や提携業者を通さずにゲストに渡すことが容易に出来るようになったからです。このやり方だと「引出物」は式場に持ち込む必要が無いので「持込み料」を取られることがありません。

    • しかし、カタログギフトのやり方が必ずしも絶対お得とはいえないと思います。なぜならカタログギフトは殆ど価格交渉の余地が無いからです。一方で式場の提携業者の場合は対面交渉が可能なので価格交渉をすることが出来ます。特に外商部門(セールス部門)の人と交渉すると10%~20%程度の値引きは可能な事が多いので、それを利用しない手はないと思います。なお、その際はゲストが大きな引出物袋を持ち帰らなくてもいいように、引出物を式場で渡さず宅配にすることをお奨めします。また、会費制の結婚式では引出物は省略するケースが多いのでこちらも検討したほうが良いでしょう。

 

写真

GMおじさん

    • 次に「写真」も外部のスタジオで前撮りをする人が増えてきました。それは、以前は前撮りをすると衣裳を2回レンタルしないといけなかったのですが、スタジオも婚礼衣裳を自社で持って衣装店を通さないようになって、衣裳レンタルの無駄が無くなったためです。またスナップ写真なども外部カメラマンをゲストにして披露宴に招いたり、あるいはスマホの普及で誰でも高画質の写真が撮れるようになったため、「写真の持込み料」も次第に無くなってきました。(まだ一部では厳しい規制があるところが有りますので、写真とビデオについては第21話第22話の記事を参照してください)

はなちゃん

    • 時代の変化で少しずつ変りつつあるということなのね。それで肝心の「衣裳」はどうなんですか、おじさん?

 

衣裳

GMおじさん

    • 衣裳はなかなか難しいんだ。衣裳店の数は引出物や写真スタジオのように店舗数が多くないから、いまだに「持込み料」が幅を利かせているアイテムなんだ。中には外部業者で「持ち込み料を肩代わりします」という店もあるけど、肩代わりするくらいならその分は値引きしてくれてもいいはずだよね。つまり、肩代わりできるほどに利益を取っているということだから、お客様にとって本当にお得だということにはならないね。

はなちゃん

    • じゃ、諦めるしかないのかしら。

GMおじさん

    • 方法としては 1.持込み料を払っても安い衣裳を探すこと 2.そもそも持込み料を取らない式場にすること くらいしか無いと思います。特に「1.持込み料を払っても安い衣裳を探すこと」については衣裳の購入というテーマで第16話で詳しく説明していますのでそちらを見て下さい。

    • また「2.そもそも持込み料を取らない式場を探すこと」についてはブライダルカウンターというテーマで第26話で詳しく説明していますのでそちらを参照して下さい。

    • なお、衣裳の持込み料は「保管料」とも呼ばれているので、ホテルで結婚式・披露宴を行う場合は宿泊用客室を予約してそこで着替えるという方法があります。自分がお金を払って借りた部屋に保管していてそこで着た衣裳だから持込みではない、という理屈ですが100%確実に持ち込み料を回避出来るかどうかは分かりません。自宅で婚礼衣裳を着てから会場に行くというのと同じ理屈ですが、ホテルによっては理解を示してくれるところが有るかもしれませんので、一度はプランナーに話してみるべきでしょう。(もしもGMおじさんがプランナーならこの場合の持込み料は無料です)

 

装花

GMおじさん

    • 装花は新鮮さが求められる素材だから、なかなか持ち込みは難しいと思います。しかし、ちょっと考え方を変えてみると、生花に代わる装飾品がありますのでこちらを利用することをお奨めします。詳しくは第20話を参照して下さい。

 

印刷

GMおじさん

    • 招待状や席次表などの印刷物は簡単に制作できるので、持込みが発生しやすいアイテムです。おじさんはこれらの印刷物を長年作って販売してきましたが、式場に持ち込みをしたお客様が約1200組ほどいらっしゃる中で、招待状は問題ないのですが席次表の持ち込み料を式場から請求されて、そのため注文がキャンセルになった方はわずか1組だけでした。もちろん招待状の注文があった方で席次表の注文が無かったかたもいらっしゃいますので絶対では無いのですが、印刷物については式場と交渉すれば「持込み料なし」になる可能性は高いと思います。それがなくても、外部の印刷物は相当に安くなっているので、仮に持込み料を支払ったとしても提携業者に頼む費用の半額以下になると思います。(第23話を参照)

 

司会

GMおじさん

    • 司会者の料金は全国的な司会者協会の内部取り決めがあって、一定の金額に決まっています。放送局のアナウンサーやどうしても指名したい司会者でない場合は式場提携の司会者でよいと思います。全国的な料金は2時間で45000円~が一般的となっているので、もしも式場司会者がこの金額より極端に高額な場合は式場側に交渉する必要があります。なお外部司会者を希望する場合は以下の参考サイトをご参照ください。また他にも各地に司会者の派遣が出来る会社があります。

 
GMおじさん

    • 最後に結婚式や披露宴の費用を節約するためには、なんでも直ぐに決めてしまわないという堅い意志が必要です。素敵な衣裳や綺麗な花など、気持ちを高ぶらせてしまうのが婚礼業界の営業のやり方ですから、その場ですぐに決めてしまうと後で後悔することになります。いろいろな代替品や代替サービスを沢山見て、十分な検討期間をおいて決定してください。

    • いいですか、たろうくん、はなちゃん。 

たろうくん・はなちゃん

    • わかりました。グッとこらえて、じっくりと検討して決めるようにします。

GMおじさん

    • ははは、お願いしますよ。さて、次回からはいよいよ具体的な婚礼準備に入っていきましょうね。

たろうくん。はなちゃん

    • わあ、楽しみだわ。次回もよろしくお願いします、おじさん。

まとめ)第5話 持ち込み料のかわし方

 

  • 持込み料は婚礼費用が高くなる大きな原因のひとつです。

  • 持込み料にはそれなりの理由があるが、お客様のためになることは何も無い。

  • カタログギフトで引出物の持込み料はかからないが、値引きを交渉するなら式場提携業者が有利。

  • 写真は衣裳レンタルが出来る外部スタジオでの前撮りがおすすめ。スナップ写真などは持ち込みカメラマンやスマホの普及で簡単、かつ高画質に。

  • 衣裳は持込み料を払っても安い衣裳にするか、そもそも衣裳持ち込み料の無い式場を選ぶ。

  • 安い衣裳は「第16話 購入という選択」を参照。ブライダルカウンターで持込み料の無い式場を探すのが最優先。

  • 装花については生花に変わる装飾を利用することが賢い選択。

  • 印刷は外部の印刷業者がおすすめ。半額以下のアイテムもあります。

見積り編 記事メニュー
タイトル見積り編

プロローグ.結婚式・披露宴費用の概況

GM3
結納から新婚旅行までの婚礼費用は近年ずっと増える傾向にあります。 まず現在の婚礼はいくらかかるのか?大手婚礼情報誌ゼクシィの2020年版統計から見える費用の現況と問題点について・・・

第1話.新生活までの予算書について

ねこ第1話
当初の予想以上にふくらんでしまうのが婚礼費用。後で新生活に支障が出ないように、婚礼見積書の見かたと注意点を十分理解して、賢い節約をするようにしましょう。そのためにも必要なのが新生活予算書です・・・

第2話.初期見積りと最終費用の違い

ねこ第2話
最初にもらった見積りから費用が大幅に上ってしまった、という話は婚礼を挙げた人から必ず聞かれます。初期見積りと最終的な費用の違いはどうして発生するのでしょうか?後悔しないために必要な「見積り書の見方」・・・

第3話.見積り前にしておくべきこと

ねこ第3話
何の準備もしていないのに見積書をもらうのは絶対にNGです。見積書に隠された罠に掛からないためにも、事前の準備が必要です。事前の準備をすることで、賢く節約しながらも理想の結婚式を挙げることができます。

第4話.見積書のモデル様式とチェック項目

ねこ第4話
式場見学をしてもすぐに契約をしてはいけません。式場見学の前にあなたの理想を盛り込んだ見積書を作ってみると、実際に必要な費用が見えてきます。その見積書をベースに賢い節約をしながら、貴女らしい披露宴を作りましょう。

第5話.持込み料の賢いかわし方

ねこ第5話
婚礼費用が高くなる大きな原因の一つに「持込み料」があります。新郎新婦の希望に沿った結婚式・披露宴を行うためには、この理不尽な持込み料を避けて賢く立ち回る必要があります。その対処方法について解説します。