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たろうくんとはなちゃんの結婚準備物語


プロローグ:結婚式・披露宴費用の概況について

 

まず現在の結婚式・披露宴の費用はいくらかかるのか?大手婚礼情報誌ゼクシィの2020年版統計を見てみましょう。少し長くなりますが、結婚式・披露宴費用の賢い節約のためには勉強しておいた方が良いと思いますので少し我慢してお付き合いください。


結婚式・披露宴費用の概況と地域差  

初めに結婚式・披露宴費用の現状についてみてみましょう。
参照するのは「2020年版ゼクシィ結婚トレンド調査」です。別表1に結婚式・披露宴に関わる費用(ここでは結婚関連費用と呼ぶことにします) の概略を地域別に示しています。
 

 
結納~新婚旅行までにかかった結婚関連費用の全国平均値はなんと469万円で、その内結婚式・披露宴・ウェディングパーティが最大の362万円(全体の約77%)となっています。次に多いのは新婚旅行とそれに付随するお土産で、合わせて76万円。その次は婚約指輪・結婚指輪の60万円となります。いかに結婚式・披露宴の費用が大きいかがよく分かります。
さらに地方別に見ると、北海道を除くと軒並み高額で、特に首都圏と九州では平均値より大幅に上回っています。(北海道では会費制披露宴が多いために他地区と比べて比較的安くなっています)
 

物価は上らないのに上昇を続ける結婚式・披露宴費用の謎 

次に結婚式・披露宴費用の推移を見て見ましょう。別表2は2014年から2020年までの首都圏の結婚式・披露宴費用の推移を示しています。
 

 
表によると、2020年は2014年に比べて全体では約47.7万円の増加(110.7%)。しかしその中で結婚式・披露宴の費用は40.9万円の増加(112%)となっています。増加率は約12%という驚異的な上昇幅ですが、その間の全国の物価上昇率は1%程度で、いかに結婚式・披露宴費用が上っているかということがわかります。(人件費だってそんなに上がっていない!)
結婚披露宴も料理と飲み物を伴うので大きく分けると「宴会」部門の一部になるのですが、通常は「宴会」というと一人当たり3,000円~6,000円位が平均的な費用ということになります。ちょっと贅沢な宴会でも一人当たり8,000円ほどで、1万円を超える宴会はハイクラスの人の集まりか、政治家の資金集めパーティぐらいでしょう。
ところが結婚披露宴の一人当たり飲食費用は(なんと!)全国平均で一人2万円もしているのです。
 

上昇する結婚式・披露宴費用の原因はなに? 

結婚式・披露宴の費用が高いのは色々な理由が有ると思いますが、いくつかの原因を挙げると以下のようなものが考えられます。 
 

1.少子高齢化による挙式数の減少。

挙式数が減ると婚礼業界全体の売上パイが減るので、パイを減らさないように業界全体で売上アップに尽力しています。つまり、婚礼1組当りの参列人数と客単価を上げる努力をしているということです。1組当りの参列人数を増やすのはなかなか難しいですが、客単価のアップは式場の営業努力で引き上げが可能です。

客単価×人数=売上 
 

2.婚礼施設への過大な設備投資

結婚式場、披露宴会場の年代別推移を見ると大まかに以下のようになります。

  • 料亭→専門式場→ホテル→ウェディングハウス→レストラン

筆者は上記の全てで結婚式・披露宴に出席したことがあるのですが、ハウスウェディングまではまさに施設の豪華さを競う「設備競争」の時代が長く続いてきました。レストランは元々大人数を収容できるだけの広さや大人数の料理を作るキッチン設備と調理をする人がいなかったのですが、最近になって宴会設備を持つレストランが少しずつ増えてきています。
いずれも、これでもかと言わんばかりに豪華な設備を設けて、中には婚礼施設なのにプールがあるウェディングハウスも登場してきました。(プールで泳ぐのかな?)
この過大とも言える設備投資を回収するために、企業は客単価を上げて稼ごうとしています。
 

 3.どんどん拡大するウェディングアイテム

結婚式場側での客単価アップ策には一定の限度があるのですが、いわゆる婚礼業界といわれる世界では高額な結婚式・披露宴費用のおこぼれにあずかろうと様々な新しい商品やサービスを開発しています。昔は披露宴の演出といえばキャンドルサービスと相場が決まっていたのですが、昨今の演出の多彩さは眼を見張るようです。衣裳や旅行や引き出物なども、次々と新しい企画商品やサービスプランが発表されていて、どれを選べばよいのか本当に迷ってしまいます。そして、これらの商品やサービスは式場の付帯売上として客単価アップに貢献しています。なぜ付帯売上を増やすのでしょうか?それは付帯売上には式場側に流れるコミッション(手数料)があるからです。
 

4.慣例化した持ち込み料

例えば結婚衣裳についていえば、結婚衣裳のレンタル費用の概ね30%が手数料として衣裳業者から式場側に支払われます。10万円のウェディングドレスだと3万円が式場に渡され、残りの7万円が衣裳業者の手元に入るということです。大きいですよね!
(衣裳業者は7万円で収益を上げているのですから、この7万円が妥当な料金で、3万円は新郎新婦には全く関係の無い費用ということですよね!なんということでしょうか)
さらに、新郎新婦が直接貸衣裳店に出向いて好きな結婚衣裳を決めたとすると、式場には手数料が入らなくなります。ところが新郎新婦が実際に式場に持ち込んでこの結婚衣裳を着用するには「持ち込み料」が必要になってきます。つまり、式場は取り損ねた手数料の代わりに「持ち込み料」という名目のコミッションを取るのです。「持ち込み料」は結婚衣裳だけではありません。写真、引き出物、司会者、BGM、などなど、殆どの項目で必要になっています。(最近では持ち込み料を取らない式場もわずかですが出てきています) 
 

5.熾烈な獲得競争を繰り広げているのに、不思議と価格競争をしない婚礼業界

結婚する人が減少しているのに式場の数はそれほど減っていません。むしろ新しい式場がオープンするのをよく目にしますよね。婚礼の獲得競争は激化する一方です。しかし結婚式・披露宴費用のバーゲンセールはどの式場も行いません。普通は競争が厳しくなると価格競争が始まるのですが、婚礼業界に限っては「料理を10%値引き」するとか、「特別セール」などの宣伝文句は見たことがありません。いったいなぜなのでしょうか?
それは、婚礼業界では業界全体で過当競争による共倒れを防ぐために、価格競争をしないという暗黙の取り決めがあるからなのです。これだけ競争が厳しいと、どこかが値引きをすると婚礼業界全体がバタバタと追随してしまう可能性があります。どこも生き残りに必死なのですから。ですから、絶対に価格競争をしないのが今の婚礼業界なのです。
え!サマーパックなどの季節特別料金があるよ、ですって。
それは値引きをしているのではありません。オフシーズン用に特別に作った婚礼料理と演出を組み合わせて全体料金を引き下げているだけです。内容はハイシーズンと全く違っています。1万円の婚礼料理を20%値引きするのと、パック用として最初から8000円の婚礼料理を用意するのとでは内容が全く違います。(しかし、ウェディングパックは十分検討する価値はありますので、詳しくは別のブログを参照してください) 
 

6.祝い事には金を惜しまないという風潮

「一生に一度のことだから金に糸目をつけない」という人や「世間体を考えて人並みの結婚式・披露宴を上げる」というのが日本人の結婚感になってから久しいのですが、今でもその考えは健在です。また「ご祝儀を頂くのだから、これぐらいしないと面目が立たない」などの意見もあります。人並みにするってお金が掛かりますよね。ふ~(ため息) 
 
 
以上、ご覧のように結婚式・披露宴の費用が高い原因は多岐にわたり、長い習慣にも支えられて中々乗り越えるのは簡単ではありません。しかし、「賢い費用節約術」を使えばかなりお得に、尚かつ心に残る結婚式・披露宴を執り行うことが出来ます。さあ、あなたもたろうくんとはなちゃんと一緒にGMおじさんの話を聞いてみませんか?

まとめ) はじめに 結婚式・披露宴の概況について

 

  • 結納から披露宴、新婚旅行までにかかった婚礼関連費用は全国平均で約469万円。

  • その内挙式・披露宴の費用は平均362万円。

  • 2020年は2014年に比べて10%以上のアップで、婚礼関連費用は年々増加している。

  • 挙式・披露宴の費用増加の原因は1.挙式数の減少 2.過大な設備投資 3.多種多様なウェディングアイテム 4.慣例化した持込み料 など。

  • 婚礼関連費用の上昇は今後も続くので、賢く対応することが重要。

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タイトル見積り編

プロローグ.結婚式・披露宴費用の概況

GM3
結納から新婚旅行までの婚礼費用は近年ずっと増える傾向にあります。 まず現在の婚礼はいくらかかるのか?大手婚礼情報誌ゼクシィの2020年版統計から見える費用の現況と問題点について・・・

第1話.新生活までの予算書について

ねこ第1話
当初の予想以上にふくらんでしまうのが婚礼費用。後で新生活に支障が出ないように、婚礼見積書の見かたと注意点を十分理解して、賢い節約をするようにしましょう。そのためにも必要なのが新生活予算書です・・・

第2話.初期見積りと最終費用の違い

ねこ第2話
最初にもらった見積りから費用が大幅に上ってしまった、という話は婚礼を挙げた人から必ず聞かれます。初期見積りと最終的な費用の違いはどうして発生するのでしょうか?後悔しないために必要な「見積り書の見方」・・・

第3話.見積り前にしておくべきこと

ねこ第3話
何の準備もしていないのに見積書をもらうのは絶対にNGです。見積書に隠された罠に掛からないためにも、事前の準備が必要です。事前の準備をすることで、賢く節約しながらも理想の結婚式を挙げることができます。

第4話.見積書のモデル様式とチェック項目

ねこ第4話
式場見学をしてもすぐに契約をしてはいけません。式場見学の前にあなたの理想を盛り込んだ見積書を作ってみると、実際に必要な費用が見えてきます。その見積書をベースに賢い節約をしながら、貴女らしい披露宴を作りましょう。

第5話.持込み料の賢いかわし方

ねこ第5話
婚礼費用が高くなる大きな原因の一つに「持込み料」があります。新郎新婦の希望に沿った結婚式・披露宴を行うためには、この理不尽な持込み料を避けて賢く立ち回る必要があります。その対処方法について解説します。